通関士ってどこで働くの?

●通関業者
通関士となって活躍するには、一般的には通関士試験に合格後、通関業者に就職して経験を積み、税関長に通関士確認届を提出して審査を経て通関士確認通知書を受け取る必要があります。
つまり、まずは通関業者に就職し経験を積むことが必須です。この通関業者とは、輸出入者から依頼を受け、通関手続きの代理代行を行う業者のことを言います。
通関業者は陸海の運送会社、倉庫会社、航空代理店、旅行業、港湾会社などが兼業しているので、これらも通関士の活躍の場と言えるでしょう。
運送会社や旅行代理店の貨物部門は輸出入貨物の輸送を請け負っていますので、最も多く通関業者を兼業していますので、通関士の活躍できる職場として外せない業種です。
また、輸出入貨物を取り扱っている倉庫会社の多くは、保税蔵置場の許可を受けて輸出する貨物を保管する業務を行っているため、通関業の許可を取得して兼業している会社が多く、通関士として活躍する場の一つといえます。
●貿易部門のあるメーカーや流通会社
この他にも通関士の資格を活かせる職場も多くあります。貿易部門があるメーカーや輸入品を扱う百貨店やスーパーなどの流通会社では輸出入業務を行っていますが、通関業務に関しては通関業者に依頼するのが一般的です。
しかしながら、依頼側のメーカーや流通会社の担当者が通関士資格を持っていれば輸出入業務の中で通関業者への業務依頼がスムーズに行え、通関関係書類の作成にも役立ちます。
●商社
商社の貿易部署に所属した場合は、貿易実務としては各専門会社に依頼するコーディネート業務が中心となります。その場合、通関士資格を持っていれば、貿易の基礎知識や通関の専門知識を存分に活かすことができ、委託先や依頼先との仕事がスムーズになります。
●金融機関
金融機関においては、今日交際物流や通関手続き業務においてIT化が急速に進んでおり、様々な手続きが一本化され始め、それに伴い国際物流にかかわる金融業務の一本化も進んでいます。
そのため通関士の知識を持っていれば、貿易実務全体の流れを知っていることになるので、貿易にかかわる国際金融業務で迅速かつ正確なIT処理能力を発揮できるでしょう。